私たちの身体は常に外部環境や内部状態の変化に反応しながらバランスを保っています。痛みや不調は突然現れるものではなく、これまでの生活習慣や負荷の積み重ねの中で生じた身体反応の一つと捉えることができます。

当院では症状そのものに直接アプローチするのではなく、いま身体がどのような反応を示しているのかを丁寧に読み取ることを重視しています。その反応を手がかりに身体全体が回復に向かいやすい方向へ調整していくのが「反応を読む施術」です。


なぜ「反応を読む」ことが重要なのか

同じような症状名であっても身体の状態は一人ひとり異なります。また、同じ方であっても日によって体調や緊張の度合い、自律神経の状態は変化します。

決まった手技や刺激を一律に加える方法では、その時々の身体状態に適切に対応できないことがあります。ときには刺激が強すぎて、防御反応を高めてしまう場合もあります。

そのため当院では、あらかじめ施術内容を固定するのではなく施術中も含めて身体の反応を確認し続けることを重要な判断材料としています。


当院が指標としている身体のサイン

身体は言葉を発しませんが状態の変化をさまざまなサインとして示しています。当院では以下のような反応を総合的に観察します。

脈・呼吸・緊張の変化

  • 脈の触れ方や左右差、施術中の変化
  • 呼吸の深さやリズム、胸郭や腹部の動き
  • 筋肉や筋膜などの組織に触れた際の緊張の質

これらは身体内部の状態や自律神経系の働きを反映しており、施術の方向性を判断するための重要な手がかりとなります。


刺激を加えすぎない理由

強い刺激は一時的な変化を生むことがありますが、それが必ずしも身体にとって良い反応とは限りません。刺激が過剰になると身体は防御的に緊張し、自律神経のバランスを崩してしまうこともあります。

当院では身体が安心して反応を変化させられる範囲を大切にしています。必要以上の刺激を避け、反応が起こる“きっかけ”を与えることを重視しています。


円皮鍼を補助として用いる理由

円皮鍼(えんぴしん)とは非常に短く細い鍼を皮膚表面に固定し、持続的に穏やかな刺激を与えるための鍼具です。一般的な鍼治療のように深く刺入するものではなく、日常生活に支障が出にくいのが特徴です。

当院では円皮鍼をあくまで施術の補助として位置づけています。すべての方に使用するわけではなく、身体の反応や状態を確認した上で必要と判断した場合にのみ用います。

円皮鍼の目的は強い刺激を加えて変化を起こすことではありません。身体の反応を邪魔せず、微細な調整や変化のきっかけを与えるための選択肢の一つです。

施術の主役はあくまで身体自身の回復力であり、円皮鍼はその働きを静かに後押しするための補助ツールと考えています。

反応を読みながら施術内容を調整します

当院では毎回同じ流れや同じ施術を行うことはありません。

  • 初期評価として全身の状態を確認
  • 施術中も脈や呼吸、緊張の変化を随時確認
  • 施術後の身体反応を踏まえて次の調整を判断

このように身体の反応に合わせて施術内容を柔軟に調整していきます。


このような方に適した施術です

  • 強い刺激の施術が苦手な方
  • 症状が日によって変わりやすい方
  • 原因がはっきりしない不調が続いている方
  • 薬や手術以外の選択肢を探している方

身体の状態を丁寧にみながら進めたい方に適した施術です。


当院が大切にしていること

当院が最も大切にしているのは身体の反応を尊重することです。無理に変えようとせず、回復力が働きやすい状態を整えることを目指しています。

身体は本来、自ら整おうとする力を備えています。その力が発揮されやすい環境を整えることが、当院の施術の役割だと考えています。